ボーイとホストは「稼ぐ」という一点に関しては、非常に高いポテンシャルを持っている職業です。
しかしどちらの仕事内容もかなり過酷なので、肉体的にも精神的にも負担が大きく、かなり堪えます。

僕も実際に働いていたときに体調を崩したことがありました。
元どおり仕事ができるまで、体調を立て直すのにとても苦労した記憶があります。
この記事では、そうしたボーイとホストの大変な部分について紹介いたします。

ナイトワークは男性も女性と同じくらい大変!

まず最初に覚えておいて欲しいことがあります。
それは「基本的にナイトワークは大変だ」ということです。

女性のナイトワーク職の過酷さはよくクローズアップされますが、男性のナイトワーク職の大変さが語られることは少ないように思います。
ナイトワーク実情をよく知らない人の中には、「ナイトワークの男性は女性をこき使って自分は楽をしている」というイメージを持っている人もいるようです。
しかしそのイメージは大きな間違いといわざるを得ません。

例えば僕がボーイとして働いていたときに、「ボーイはキャバ嬢に指示を出しているだけで大した仕事をしていない」という人がいました。
しかし実際は、ボーイが出す指示一つで、キャストの女の子の売上の桁が変わることもあるのです。

そしてそれだけ的確な指示を出せるボーイは、キャストとお客さんの関係性や、刻々と変化する店内の状況を隅から隅まで把握しています。
つまり常に状況を観察し、店内の全てにアンテナを張っているのです。

また、「ホストなんて適当にノリ良く騒いでるかカッコつけてるだけで大したことしてないでしょ」という人もいました。
これも大きな勘違いです。

ホストは常にお客様を観察し、お客様が欲している行動を敏感に察知して理想の男性を演じ続けています。
つまりホストは、自分が演出する世界観を維持しながら、お客様の好みに適切に合わせていかなければいけないのです。
僕がホストをしていたときは、そこまでのスキルを身につけることはできませんでしたが、お客さんの機微を余さず観察し、得られた情報は常に会話にフィードバックしていけるよう心がけていました。

このように、ボーイもホストも常に緊張感漲るギリギリの状態で働き続けています。
決して楽な仕事ではありません。

ボーイ編:雑用よりも女の子のマネジメントが大変

ボーイの仕事内容で最も辛かったのは、お店に所属している女の子のマネジメントでした。
「ボーイの仕事は雑用だらけで辛い」という記事も見かけますが、本当に辛いのは女の子の管理です。
間違いありません。

彼女たちは基本的にボーイを下に見ています。
ですのでボーイを人間扱いしない子も多いです。

そんな女の子であっても、お店にしてみればお客さんから売上をもぎ取ってきてくれる貴重なキャストなので、無下にすることはできません。
できうる限りのサポートをします。
でも実際かなり辛いです。

それとは逆に、変に好かれてしまった場合もかなり苦労します。
「キャバ嬢に好かれるとか羨ましい」といわれることもありますが、はっきりいって何も嬉しいことはありません。
下手をするととんでもないとばっちりを受けることもあるくらいです。

まずキャバクラは基本的に「風紀禁止」です。
風紀というのはキャストの女の子にボーイが手をつけることをいいます。

もしキャストに手つけたことが店長にばれた場合、大変重い罰金がのしかかってくるのです。
僕は風紀のせいで、100万円を超える借金を背負ってしまったボーイを見たことがあります。

また女の子の中には、ボーイにはまり込んでしまい、接客が疎かになって売上が落ちる子もいますし、ストーカーになってしまう子もいるくらいです。
適切な距離感を保ちつつ、キャストを管理しなければいけないボーイにとって、女の子のマネジメントは最も頭を悩ませる仕事といえます。

ホスト編:指名客獲得&お酒がキツイ

ホストのキツさは、ボーイのキツさとはかなり毛色が違います。
まず指名客の獲得競争がかなり辛いです。

ナイトワークは基本的にかなり強烈な縦社会なのですが、ホストの世界はそこに男性特有の先輩後輩の序列が付いて回ります。
お店によってはかなりフラットなところもあるようですが、そういう考え方のお店はまだまだ少ないです。

先輩の中堅ホストやナンバー付きのホストに睨まれないよう気を使いながら、自分を指名してくれるお客様を増やさないといけません。
迂闊なことをしてしまうと、ここぞというときに協力してくれる同僚ホストがいなくなってしまうからです。

またお酒を大量に飲まなければいけないので、場合によっては体を壊してしまうこともあります。
僕も現役ホストの時分に、内臓を悪くしました。

しかしホストにとってお酒は売上の基本です。
飲まないわけにはいきません。

しかもお客様が盛り上がられていて、いい感じに場の空気が温まってコールが入っているときは、ホストにとって絶好の稼ぎ時です。
そのタイミングで「体がキツいので自分はもう飲めません」とは絶対にいえません。

辛いかどうかはその人次第!適性を考えて選択しよう

このようにボーイもホストも、稼ごうと思うとそれぞれ辛い部分があります。
しかしこれらの内容は、人によってはなんの障害にならないこともありますので、結局本人の適正次第です。

うまく距離感を保って女の子を動かすことが得意な人はボーイ向きですし、どれだけお酒を飲んでも翌日にはケロっとしている人はホスト向きといえます。
自分の体質や性格をしっかり把握して、より適正のある方を選択しましょう。

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